「フルマラソンにスピード練習は必要ない」
こんな言葉を聞いたことはありませんか?
スピード練習は、効率的なランニングフォームを習得し、レース本番でのパフォーマンスを最大限に引き出すための鍵となります。
しかし、すべてのランナーがスピード練習を必要としているわけではありません。
では、一体どんなランナーがスピード練習を取り入れるべきなのでしょうか?
この記事は次のような悩みを持つ人にオススメです。
- スピード練習の効果
- スピード練習が必要な人
- オススメの練習方法
スピード練習の効果
スピード練習の効果について解説します。
スピード練習にはたくさんの良い効果があります。
- スピードが身に付く
- ランニングエコノミーの改善
- 筋力と筋持久力の向上
- メンタルの強化
スピードが身に付く
当たり前のことですが、スピードが身につきます。
スピード練習によって得られたスピードは、全体的なランニングペースの向上に繋がります。
速く走る能力が身につくと、普段のジョギングや長距離走でもペースを上げることが容易になります。
ランニングエコノミーの改善
速いペースで走ることにより、効率的なランニングフォームが自然と身につきます。
これにより、エネルギーの消費が最適化され、無駄のない動きができるようになります。
ランニングエコノミーが改善されると、同じエネルギーでより速く、より遠くへ走ることができるようになります。
筋力と筋持久力の向上
スピード練習は速筋繊維を効果的に鍛えるトレーニングです。
特にヒルトレーニングやインターバル走は、筋力と筋持久力を同時に鍛えるのに非常に効果的です。
筋力と筋持久力が向上することで、レース後半での失速を防ぎ、終盤まで力強い走りを維持することができます。
メンタルの強化
スピード練習は肉体的なトレーニングだけでなく、精神的な強さも鍛えられます。
高強度のトレーニングは、辛さや苦しさを乗り越える力を養い、レース本番におけるメンタルの強さに繋がります。
メンタルを強化することでレース中のプレッシャーや疲労に対する耐性が向上し、目標達成に向けて一層の自信を持つことができます。
練習の達成感が気持ちいい
私個人的な話になりますが、スピード練習をやった後の疲労感が心地よいです。
普通に生きてるだけでは味わえない疲労感を感じることができます。
練習をやった後の達成感と、夜のビールが最高です。
達成感を得たい人はぜひスピード練習をやってみてください。
練習した後の、自分へのご褒美も格別なものになるのでオススメです。
スピード練習が必要な人
スピード練習を取り入れるべきランナーは次のような特徴を持っています。
- 目標タイムを設定している人
- フォームを改善したい人
- ジョギングに飽きた人
それぞれについて解説していきます。
目標タイムを設定している
サブ4、サブ3.5、サブ3などの目標タイムを持つランナーは、一定のペースで長時間走り続ける能力を養う必要があります。
目標としているスピードに足りない場合は積極的にスピード練習を取り入れましょう。
スピード練習をすることで、マラソンペースが楽に走れるようになります。
フォームの改善
スピード練習をすることで、ランニングフォームの改善につながります。
ランニングフォームが改善することで、楽に走れるようになります。
フォームを見直したい人はぜひスピード練習を取り入れてみましょう。
ジョギングに飽きてきた
同じペースでのランニングに飽きてきたランナーや、練習に変化を加えたいと感じているランナーも、スピード練習を取り入れることで新たな刺激を得られます。
いつもより速いペースで走ったり、インターバル走をすることにより、筋力や心肺機能が鍛えられ、ランニング全体のパフォーマンスが向上します。
オススメの練習方法
オススメのスピード練習を紹介します。
次の3つが特にオススメです。
- 流し(ウインドスプリント)
- 閾値走
- インターバル走
流し(ウインドスプリント)
流しとは、短い距離を全速力の8〜9割くらいのスピードで走る練習です。
ジョギングの後に、100mくらいの距離を3〜5本くらい走ると効果的です。
スピードの向上やランニングのフォームを改善する効果が期待できます。
取り入れやすい練習なので、積極的に取り入れてみましょう。
閾値走
閾値に近いペースで20分〜40分間走り続けます。
閾値のペースとは「きついけど、あと1〜2kmくらい走れる」と感じる強度になります。
全くわからない場合はダニエルズのVDOTを参考にするといいと思います。
乳酸性閾値の向上、持久力の向上などの効果が期待できます。
負荷が大きいため、しっかり練習をしてから行うようにしましょう。
インターバル走
インターバル走は、一定の距離を速く走り、その後に低強度の回復ジョグや休憩を挟むトレーニング方法です。
ショートインターバルからロングインターバルまで組み合わせることで、さまざまな能力を向上させることが可能です。
最大酸素摂取量(VO2max)、乳酸性閾値、スピード持久力、メンタルの強化など多くの能力を向上させることができます。
高負荷のトレーニングなので、ムリをせず、ケガに注意して行います。
しっかりとトレーニングを積んで、少しずつ強度を上げていきましょう。
スピード練習で注意すること
スピード練習をする際には注意すべきことがあります。
スピード練習をやりすぎるとケガをする可能性が大きくなります。
ムリなくスピード練習をやるために次のことを行いましょう。
ウォーミングアップとクールダウン
ウォーミングアップをすることで心拍数が上がり、血流が促進されます。
体が温まり、筋肉の柔軟性が高まることでケガのリスクを減らします。
10分〜15分程度の軽いジョギングや動的ストレッチを行いましょう。
クールダウンすることで筋肉の緊張を和らげ、乳酸などの代謝産物の排出を促進します。
10〜15分の軽いジョギングや静的ストレッチをすることで、回復を早め、筋肉痛を軽減することができます。
ケガをすることなくスピード練習をするために、ウォーミングアップとクールダウンを行いましょう。
正しい設定ペース
スピード練習は正しい設定ペースで行うことで最大限の効果を得ることができます。
速すぎる設定はフォームの乱れやケガをする恐れがあります。
遅すぎる設定は練習の効果が減ってしまいます。
あなたに適切なペースを見つけて、練習を行うようにしましょう。
1回だけでは速くならない
スピード練習を1回やっても速くなることはありません。
継続して行うことで、スピードが強化されます。
継続するためにも、ムリせずできる範囲で行いましょう。
週に2回まで
負荷の高い練習は、多くても週に2回までとすることをオススメします。
最低でも2日間は空けて行うようにしましょう。
回復期間を設けずに連続で練習すると、高確率でケガに繋がります。
スピード練習をしない日は、ジョギングなど軽い運動で繋ぐことをオススメします。
まとめ
速く走りたいランナーはスピード練習をすることをオススメします。
目標に合わせてスピード練習に取り組んでみましょう。
スピード練習についてまとめます。
- 能力が大幅に向上する
- ムリのない設定を見つける
- 練習を継続することが大事
スピード練習をすることで、乳酸閾値の向上、最大酸素摂取量の増加、ランニングエコノミーの改善、筋力と筋持久力の向上、そして精神的な強さの養成といった多くの効果をもたらします。
高強度のトレーニングに取り組むことで、プレッシャーや疲労に対する耐性が向上し、レース中の困難な状況でも冷静に対応できるようになります。
これらの効果を実感するためには、スピード練習を定期的に取り入れることが重要です。
初めてスピード練習を行う方は、無理のない範囲でやってみましょう。
自分のペースや体調に合わせてトレーニングを続けることで、効果を感じられるようになるでしょう。
ぜひ、スピード練習を取り入れて、さらなるランニングの高みを目指してみてください!