梅雨の時期は湿度が高くて嫌になることがありませんか?
毎日のように湿度が90%を超える日が続いています。
湿度が高いと不快なことがたくさんあります。
- ジメジメして気持ち悪い
- 呼吸がしづらい
- 洗濯物が乾かない
湿度ってなんとなく知っているけど、詳しくは知らない。
そんな湿度について詳しく解説していきます。
湿度とは相対湿度のことを指す
天気予報などで使用されている「湿度」という言葉は「相対湿度」のことを指します。相対湿度は空気中に含まれる水蒸気量と、飽和水蒸気量の関係で表されます。
相対湿度(%)=空気中の水蒸気量/ある温度における飽和水蒸気量×100
湿度が高いとは、空気中の水蒸気量が多いことを意味します。
気温が高いほど飽和水蒸気量は多くなります。夏と冬で湿度が同じ場合でも、実際の水蒸気量が異なるため感じ方が異なります。
冬より夏の方がジメジメした感じがするのは、気温が高いことが原因でもあります。
夏と冬の違いは温度にあり
夏と冬で湿度が同じでも、空気中の水蒸気量が異なります。
水蒸気量を求めるには、絶対湿度を算出します。絶対湿度は1m3中の水蒸気量を意味します。
絶対湿度(g/m3)=飽和水蒸気量×相対湿度/100
私がわかりやすいと思った、ウェザーニュースの記事を引用します。
「絶対湿度」とは、縦横高さ1メートルの空間に含まれる水蒸気の重さが何グラムかを示しています。
つまり、絶対湿度は空気中に含まれる【水蒸気の自体の量】を表しています。仮に今日の気温が30℃相対湿度50%だとすると、絶対湿度は15.2g/㎥となります。
ウェザーニュースより引用
もし、相対湿度は50%のままでも気温が15℃に下がると、空気中に含まれる水蒸気の量、絶対湿度は6.4g/㎥にまで下がります。
温度が違えば、空気中の飽和水蒸気量が変わってきます。
温度が高い方が飽和水蒸気量が高いため、絶対水蒸気量の最高値が高くなります。
https://kagakuhannou.net/saturated-water-vapor-amount/ より引用
上記のサイトで詳しく解説してあります。興味のある方はぜひご覧ください。
夏の気候
夏は気温が高いため、湿度も高い傾向にあります。湿度が高いと体感温度も高くなり、気温よりも暑く感じることが多いです。
湿度が高いことで、カビが生えやすい環境になります。食中毒なども起こりやすいので湿度の管理に十分注意しましょう。
冬の気候
冬は気温が低いため、湿度も低い傾向にあります。肌が乾燥しやすく、肌荒れに悩まされる人も少なくありません。
湿度が低いとウイルスが活性化するため、体調管理を徹底しましょう。気温が下がることで結露が起こり、カビの発生につながるので注意が必要です。
湿度100%は起こりうる
天気予報で湿度90%はよく目にしますが、湿度100%はあり得るのでしょうか?
先に答えを言うと、結構な頻度であり得ます。
理論的には空気中の水蒸気量が、飽和水蒸気量に達すると湿度100%となります。
雲の中や霧の中は湿度100%に近い状態と言えます。現実に湿度100%は存在することになります。
私はふと疑問に思うことがありました。
水中は湿度100%じゃない?
湿度の定義は「空気中の水蒸気量」です。水中に空気は存在しないので、湿度という定義が適用されません。
Googleで「水中」と検索してみました。結果は「水のなか」でした。
湿度0%はかなり珍しい
湿度100%が存在することはわかりました。
反対に湿度0%というのは存在するのでしょうか?
理論上は空気中の水蒸気量が0となれば、湿度0%ということになります。
地球上には至る所に水が存在します。海があれば植物もある、人間の体も成人で60%が水でできています。
これだけ水が存在しているので、湿度0%を記録することはあり得ません。
乾燥しているとイメージを持つ砂漠ですら、平均湿度が20~25%くらいあります。
しかし、そんな湿度0%を記録した地域があるとのことです。それはまさかの日本で、四方を海で囲まれた鹿児島県の屋久島で湿度0%を記録したとのことです。
詳細はこちらのリンクを参照ください。
基本的には湿度0%は存在しないと考えておいてよさそうです。
湿度の違いによる体への影響
極端な湿度は体へ悪影響を及ぼします。
湿度が高い場合、低い場合について解説します。
湿度が高い場合
湿度が高いと、次のような症状が出ることがあります。
- 体の血流が悪くなり、老廃物が体に溜まる
- なんとなく体が重い、体調不良になる
暑い時は汗をかきます。しかし湿度が高いと汗が乾かないため、汗の量が減る傾向にあります。
汗の量が減るということは代謝が悪いことを意味します。代謝が悪くなると血流も悪くなり、体内に水分や老廃物が溜まってしまいます。
人間の体にとって湿度が高い環境は望ましくありません。湿度が高い環境にいるだけで、体に負担がかかります。その結果、自律神経が乱れ様々な不調を引き起こす原因となります。
自律神経を整えることで不調を軽減することができます。なるべく高湿度の環境を避けることが望ましいです。
湿度が低い場合
湿度が低いと、次のような症状が出ることがあります。
- 体の水分が奪われる
- 風邪をひきやすくなる
湿度が低いと空気が乾燥して、体から水分が奪われてしまいます。冬は寒いため汗をあまりかきません。そのため気付かないうちに水分を失っていることがあります。
体の水分が奪われると、肌や髪などに影響を及ぼします。乾燥肌になると、肌荒れやかゆみが発生します。髪は潤いがなくなりパサパサになってしまいます。
健康面では喉が乾燥することで、粘膜が傷つき風邪をひきやすくなります。風邪だけでなく、インフルエンザなどの疾患にもかかりやすくなります。
湿度が低い環境は人間の体に負担がかかります。湿度が低い環境はなるべく避けるようにしましょう。
室温、湿度をコントロールする
地球の環境を変えることはできません。しかし、室内などの閉ざされた空間なら環境をコントロールすることができます。
春や秋は過ごしやすい環境なので、あまり気を遣う必要はないかもしれません。
しかし、夏と冬は気温、湿度ともにコントロールする必要があります。
人それぞれで感じ方が異なりますが、快適に過ごすための目安は次のようになります。
夏→室温25~28度 湿度50~60%
冬→室温18~25度 湿度40~50%
まとめ
人間にとって、望ましくない環境にさらされることは大きなストレスになります。室内にいる場合は、過ごしやすい環境を整えるようにしましょう。
快適な環境で過ごすことで、体調不良などのトラブルが減り、生活の質が向上します。今日から湿度をコントロールして、素敵な生活を手に入れましょう。